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FP・ファイナンシャルプランナーの実技試験とは?
ファイナンシャルプランナーの試験は、学科試験と実技試験の2つがあります。
3級FP技能士や2級FP技能士の資格を取得するには、学科試験と実技試験の両方に合格するのが条件です。
まず最初に、ファイナンシャルプランナーの実技試験で問われる内容について見ていきましょう。
- 具体的な事例を用いた問題や計算問題が多い
- より応用的で実践的な知識を問われる
- FP3級はマークシート形式、FP2級は記述式
ファイナンシャルプランナーの学科試験は基本的な事項が問われるのに対して、実技試験では応用問題が中心です。
実際にファイナンシャルプランナーとして業務を行うに当たり、必要なスキルや知識が試験で審査されます。
FP・ファイナンシャルプランナーの実技試験の難易度は高い?
応用的な問題と聞き、「ファイナンシャルプランナーの実技試験の難易度は高いのでは?」と不安を抱えている方はいませんか?
ファイナンシャルプランナーの実務経験を持たない方は、ファイナンシャル・プランニングの相談事例や顧客へのアドバイスで何をすべきなのかイメージしにくいですよね。
ファイナンシャルプランナーの実務経験についてはこちら!

しかし、テキストや参考書を用いてファイナンシャルプランナーの基本事項を頭に入れていれば、実技試験でも十分に対応できます。
実際のところ、FP3級の学科試験の合格率はFP協会ときんざいを平均すると約65%なのに対して、実技試験の合格率は平均70%以上です。
テキストや過去問でしっかりと勉強していれば、ファイナンシャルプランナーの実技試験はクリアできないほど難易度は高くありません。
FP・ファイナンシャルプランナーの3級の実技試験は3種類!
ファイナンシャルプランナーの試験は、日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の2つが実施しています。
3級のファイナンシャルプランナーの実技試験は、全部で次の3種類から選んで受験する形です。
- 日本FP協会の「資産設計提案業務」:金融資産や不動産を中心にお金と暮らしに関わる幅広い知識が問われる
- きんざいの「個人資産相談業務」:金融資産や不動産、ライフプランニングや年金など幅広い知識が問われる
- きんざいの「保険顧客資産相談業務」:上記の2つの実技試験とは違って保険の内容に特化している
受験する機関で試験科目が変わりますので、日本FP協会ときんざいのどちらの実技試験を選ぶかによって、申し込みすべき受験機関が決まります。
FP・ファイナンシャルプランナーの3級の実技試験の受験者割合は?
ファイナンシャルプランナーの3級の実技試験は、種類によって下記のように受験者の割合が違います。
実技試験の受験科目 | 受験者の割合 |
---|---|
資産設計提案業務(日本FP協会) | 35.9% |
個人資産相談業務(きんざい) | 34.5% |
保険顧客資産相談業務(きんざい) | 29.6% |
どの実技試験を受けてもOKですが、きんざいの保険顧客資産相談業務は将来的に保険の仕事に就きたいと考えている方が選ぶべきですね。
FP・ファイナンシャルプランナーの3級の実技対策!
ファイナンシャルプランナーの3級の実技試験は、皆さんがイメージするほど難易度が高いわけではありません。
日本FP協会の実技試験は100点満点中60点、きんざいは50点満点中30点が合格点になります。
合格のボーダーラインは6割で絶対評価で行われますので、このラインさえ超えていればOKです。
「本当に自分でも大丈夫なの?」と不安を抱えている方のために、以下ではファイナンシャルプランナーの3級の実技対策について解説していきます。
- 実技試験対策に即したテキストや参考書で概要や基本事項を理解する
- 過去問を解いて実際の試験の出題傾向を把握する
- きんざいの個人資産相談業務は、公式テキストの「3級FP技能士 精選問題解説集」で対策する
FP3級の実技試験の出題範囲は、「日本FP協会は新聞や金融系の雑誌」「きんざいは問題集と同じような傾向」と限られています。
そのため、テキストを読み込んで理解度を深めてから過去問を解き、間違った部分を復習するという対策で大丈夫です。
FP・ファイナンシャルプランナーの2級の実技試験は5種類!
ファイナンシャルプランナーの3級とは違い、2級の実技試験は次の5種類から選択できます。
- 日本FP協会の「資産設計提案業務」:資産運用や年金、保険や不動産など学科試験の範囲が全て含まれている
- きんざいの「個人資産相談業務」:金融資産や不動産、ライフプランニングや年金など広範囲に渡って問われる
- きんざいの「中小事業主資産相談業務」:中小事業主の経営状況や所有する金融資産など、ファイナンシャル・プランを想定した問題が出題される
- きんざいの「生保顧客資産相談業務」:生命保険や医療保険を中心に、保険に関する問題の配点が40%を占めている
- きんざいの「損保顧客資産相談業務」:自動車保険や火災保険、地震保険や損害保険など損保に関する問題が出題される
FP3級の試験と同じで、FP2級も実技試験の選択で受験する機関が決まる仕組み!
FP・ファイナンシャルプランナーの2級の実技試験の受験者割合は?
以下では、ファイナンシャルプランナーの2級の実技試験を受験した方の割合についてまとめてみました。
実技試験の受験科目 | 受験者の割合 |
---|---|
資産設計提案業務(日本FP協会) | 36.7% |
個人資産相談業務(きんざい) | 40.3% |
生保顧客資産相談業務(きんざい) | 18.6% |
中小事業主資産相談業務(きんざい) | 4.1% |
損保顧客資産相談業務(きんざい) | 0.3% |
90%以上の受験者が日本FP協会の資産設計提案業務、きんざいの個人資産相談業務と生保顧客資産相談業務を選択していることがわかります。
幅広く技能をブラッシュアップしたいのであれば日本FP協会の「資産設計提案業務」やきんざいの「個人資産相談業務」、専門特化を考えているなら「中小事業主資産相談業務」や「生保顧客資産相談業務」を選びましょう。
FP・ファイナンシャルプランナーの2級の実技対策!
ファイナンシャルプランナーの2級の実技対策も、3級の試験とそこまで大きな違いはありません。
日本FP協会の資産設計提案業務やきんざいの個人資産相談業務を選択する方は、書店のテキストや通信教育の資料で勉強しましょう。
テキストや参考書で知識をインプットするだけではなく、FP2級実技の過去問を実際に解いて試験の出題傾向を把握するのも大事です。
専門特化の「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」は、テキストや参考書があまり市販されていません。
そのため、きんざいファイナンシャル・プランナーズ・センターが発行している教材で勉強する形になります。
どの実技試験を選ぶにしても、「テキストを読む」⇒「問題集や過去問を解く」⇒「苦手な部分を復習」という流れでファイナンシャルプランナーの試験対策を行ってみてください。
FP・ファイナンシャルプランナーの実技試験は日本FP協会ときんざいのどちらが良い?
ファイナンシャルプランナーの実技試験を選択するに当たり、日本FP協会が良いのかきんざいが良いのか迷っている受験者は少なくありません。
それは試験機関の日本FP協会ときんざいがこの点について公式ホームページでわかりやすく説明していないからです。
結論から言うと、ファイナンシャルプランナーの実技試験は3級も2級もきんざいではなく日本FP協会がおすすめ!
以下では、ファイナンシャルプランナーの3級の実技試験の合格率を日本FP協会の資産設計提案業務ときんざいの個人資産相談業務で比較してみました。
試験実施日 | 資産設計提案業務(日本FP協会) | 個人資産相談業務(きんざい) |
---|---|---|
2017年9月 | 85.37% | 75.83% |
2018年1月 | 89.07% | 67.13% |
2018年5月 | 90.47% | 71.20% |
2018年9月 | 86.50% | 51.46% |
2019年1月 | 83.38% | 56.21% |
きんざいの実技試験よりも、日本FP協会の実技試験の方が遥かに合格率が高いのが特徴です。
それに加えて、きんざいの3級試験の「保険顧客資産相談業務」、きんざいの2級試験の「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」は専門的な内容になります。
「将来的に保険業界に勤めたい」「中小事業主へのコンサルティングを行いたい」といった方以外は、日本FP協会の実技試験の資産設計提案業務を選びましょう。
まとめ
以上のように、ファイナンシャルプランナーで実施されている実技試験の内容につおておわかり頂けましたか?
ファイナンシャルプランナーの2級の実技試験も3級の試験も、日本FP協会ときんざいから選ぶ形になります。
実技試験はお好きな方を選べるのですが、合格率の高さを加味すると日本FP協会がおすすめです。
特に専門分野がない方は、日本FP協会の実技試験を受けてファイナンシャルプランナーの3級や2級の合格を目指してみてください。
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FP・ファイナンシャルプランナーの試験に関しては、以下の記事も参考にしてください。
<FP試験 総合>
- 試験制度の概要(FP資格の種類など)【おすすめ】
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<FP受験の基本>
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- 学科と実技の違い【おすすめ】
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<科目別勉強法>
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<CFPの対策>
<その他>